実務経験を積まなければ取得できない介護の資格「介護福祉士」

介護福祉士

介護福祉士とは

日常生活の動作を自力で行うことが難しい高齢者やその家族を指導・支援する専門職のことです。食事や入浴、排泄の介助や歩行のサポートなど、身のまわりのお世話をしたり、介護に関するアドバイスをしたりします。

介護福祉士

介護福祉士が行う「介護」

「介護=高齢者や身体が不自由な人のお世話をする」というイメージを持っている人も多いことでしょう。ですが、介護の本質はお世話をすることではありません。高齢者など介護される側がその人らしく自立した生活を送れるように支援することが大切です。「どのような支援ができるのか」を考えた時に介護福祉士の持つ技術や知識がカギとなるのです。
食事や排泄などの身体介護や洗濯や食事の支度など必要な家事を行う生活援助について、高齢者本人や家族に直接指導したり、必要な福祉サービスについて調べて紹介するなど介護福祉士に求められるアドバイスや指導は多岐に渡っています。
その際に重要なのは、「できないことをサポートする」のではなく「今ある能力を大事にしてできることを増やす」ことです。未来に向かって前向きな視点で支援することが大切なのです。

必要な心構え

介護福祉士に必要なのは「人の役に立ちたいと思う心」です。相手の意志を尊重しながら必要な支援や指導を行っていくわけですが、高齢者など介護される側も自立したいという気持ちを持っていなければ、後ろ向きな介護になってしまいます。前向きな介護にするためには、相手を尊重しながらも本人の自立したいと言う想いを促すことも必要です。
また、介護の仕事は夜勤や対応に難しい場面も多いため身体的にハードな仕事でもあります。体力を必要とするため年齢を重ねている人は心配になるかもしれません。ですが、体力がなくても介護ができる技術はたくさんあります。むしろ、介護される側は複雑なものを抱えていることが多いため、前向きに取り組める精神的なタフさが重要です。まわりに元気を与える仕事でもあるため、明るくポジティブな気持ちで取り組んでいきましょう。

働きながら取得する資格

介護福祉士は実務経験を必要とするため、基本的に働きながら取得する資格です。受験するには実務者研修の資格が必須となるため、働きながら取得できるように工夫されています。通学は7日程度でそれ以外は自宅で勉強できるようになっていますし、受験対策講座も平日を問わず休日に開催されていることが多いので、社会人も参加しやすいでしょう。もし、仕事の都合で講義に出られなくても振り替えができるので、時間がとれないからといって諦めることはありません。